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デザイン系の実技試験で課されることが多い「色彩構成(平面構成)」とは、どのようなものなのでしょうか。ここでは、「色彩構成(平面構成)」の考え方や試験でのコツ、作品集などを解説します。
形やバランスを見ながら色彩を組み合わせ、一つの画面に仕上げるのが、色彩構成(平面構成)です。デザインの基本は、アイデアやイメージを見る人に分かりやすく伝えること。この基本的な考えを念頭に置きつつ、画面構成を行うことが大切です。
絵具はアクリルガッシュを使用します。
複数のモチーフがある場合は、主役となるモチーフを決め、平面ではなく立体的な空間を意識して構成することがポイント。モチーフの魅力が感じられるような構成を目指しましょう。
光の方向や主役決め、反射光の書き込みなど、デッサンの基本が身についていると、色彩構成(平面構成)もスムーズに表現できるでしょう。
色彩構成(平面構成)は、色の彩度や明度を捉えられるかが重要です。明るい部分には彩度の高い色を使い、暗い部分には鈍い色を使うことで、空間にメリハリがつきます。
色彩構成(平面構成)がうまくできるかどうかは、色彩感覚とセンスがあるかにかかってきます。とはいえ、生まれながら才能のある人は一握り。美大合格者の多くも、最初から色彩センスに恵まれていたわけではありません。後天的に色彩感覚やセンスを磨くため、色の使い方を学び、トレーニングを繰り返して美大受験を突破してきたのです。
色彩構成(平面構成)を始める前に、まず思いついたアイデアをどんどんメモして整理し、仕上がりをイメージしながら分析を重ねましょう。
美しい配色バランスがわからない場合は、“黄金比”で考えてください。配色の黄金比は、ベースカラーが70・メインカラーが25・アクセントカラーが5。この「70:25:5」を基本比率として、色の組み合わせを決めていくと良いです。
色彩のコツは、青の彩度を下げるために黒やグレーを混ぜたり、特に目立たせたい部分は原色のまま彩色したりして、彩度をアップすることです。細かい描写を描き込むことで、見栄えが良くなります。白黒で見た際に、明度差があることがポイントです。
引用元:湘南美術学院(http://www.artshonan.jp/gallery/design/20150407150210.html)
複数のモチーフを一つひとつ配置しながらも、細部まで丁寧に描き込んだことで、まとまりのある画面に。水も質感も観察して、リアルに表現しています。
引用元:湘南美術学院(http://www.artshonan.jp/gallery/design/20130402175008.html)
ピアノの鍵盤が踊っているような、リズム感が感じられる色彩構成(平面構成)です。ベースを赤にし、アクセントに黒を配色したことで、よりメリハリある作品になっています。
引用元:代々木ゼミナール造形学校(https://art.yozemi.ac.jp/work/sdesign.html)
トウモロコシをモチーフにした色彩構成(平面構成)。細かい描写が加えられ、見応えのあるデザインに仕上がっています。