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東京造形大学は、自然に囲まれた豊かな土地にある広々としたキャンパスでデザイン・美術を学べる大学であり、5美大のひとつ。生徒の自由や自主性を大切にしており、学生自らが企画立案した授業内容を積極的に取り入れるなどユニークな取り組みもあります。
東京造形大学は、芸大や多摩美などと並び「5美大」と称される大学のひとつ。
創設者は「桑沢デザイン研究所」の創設者でもある桑沢洋子氏で、自然に囲まれた環境の中でデザイン・美術教育の枠を超えた学習ができます。
中でも特徴的なのが、CS-Lab(学生自主創造センター)。学生達が立案した授業内容を、「自主学習」という時間の中で実際に取り組みます。
授業の形式は様々で、外部からゲストを招いた講義、トークセッション、シンポジウム、ワークショップ、講評などなど…自分達の学ぶ領域外でももちろんOK。この取り組みにより美術という枠も、大学という枠も超えた多方面の交流が生まれています。
また、国際交流も盛んで、ヨーロッパを中心に8つの芸術系大学と交流協定を結んでいます。
短期留学や共同ワークショップなど、異国の美術作品や指導に触れる機会も多いため、ここでの経験を活かしグローバルな活躍をする卒業生も数多くいます。
絵画専攻ではモノの形やイメージ、現実世界にあるできごとをもとに、絵画について勉強します。1年次では、絵画表の基礎を学習。さまざまな地塗りの技術から、日本画、リトグラフ、テンペラなど幅広く学び、知識と感性を磨きます。2年次では、4つの研究指標から1つを選択。プログラムに沿って、制作を進めます。3年次になると、2年次のプログラムを続行すると同時にさらに専門的な知識とスキルを習得。4年次では、これまでの制作体験を振り返り、表現者としての姿勢を築いていきます。
彫刻専攻では、最も身近である人体をモチーフにした塑造(そぞう)の制作を中心に、彫刻の表現や造形技術の習得を行なっていきます。彫刻で使われる石や木、金属といった素材の特性を知ることで、彫刻表現を磨いていきます。また、決められた素材のみでなく、一人ひとりが自由な素材を組み合わせてオリジナルの制作をすることも可能。それらに対し、講師陣が積極的にサポートをしてくれるので、自分の感性を思う存分発揮できるのが特徴です。
アニメーション作家やアニメーションクリエイターなどを目指せるアニメーション専攻。基本となる画力がなければ、滑らかな動きを表現することはできません。授業ではクロッキーや動きのデッサンを描写したり、技術を学んだりとアニメーションの表現を磨いていきます。
また、モノが動く現象をさまざまな方向から研究。人形を用いた立体アニメーションやパントマイムを学ぶことで、動作の基本を身につけます。
実践的な知識や理論を身につけるアイデアを現実的な形にするために必要なプロダクトデザインを集中的に学ぶ学科です。
1年次では、インダストリアルデザインの基礎と知識、技術を学習。2年次になると、アイデアの開発からマネジメントの基盤を学んでいきます。3年次は、企業や公共事業の共同研究に参加し、実践的な体験を行なうことも。4年次は、3年間で学習した内容をさらに磨き、実践的なスキルを習得。
卒業後の進路としては、インダストリアルデザイナーやプランナー、デザインマネージャーなどを目指せます。
グラフィックデザイン専攻は、アートディレクターやグラフィックデザイナー、イラストレーターなどを目指せるコースです。印刷を基本とする広告宣伝や編集を基礎から応用まで学習。また、ビジュアルコミュニケーションと言われる視覚に訴える伝達表現を学び、視覚を通したコミュニケーション技術を習得させます。
情報社会の中、どんな手法や考えを持つと効果的に解決法が見いだせるのかを常に考察していくことで、デザインを通して正しく伝える能力を磨いていきます。
室内建築専攻では、実際に自分の手でモノをつくる基礎から養っていきます。1年次では、設計のために必要な二次元化する製図の基礎を学習。インテリアの構成方法や構造、材料などの知識と技術を学びます。2年次では、より専門的な知識、スキル、表現を向上。3年次になると、関心のある科目を自由に選択し、集中的に取り組みます。4年次では、室内建築の学習をさらに深め、同時に卒業研究も行なっていきます。
室内建築専攻では、一級・二級建築士/木造建築士受験資格やインテリアプランナー受験資格を得ることが可能です。
写真専攻では、視覚表現としての技術を学び、現代の時代に求められる新しい写真の可能性や社会性を研究していきます。1年次では、フィルムイメージとデジタルイメージングの基礎を学習。幅広い写真の技術や表現を習得していきます。2年次では郊外やスタジオ撮影が取り組まれているので、実践に近い学びを受けられるのがポイント。3年次では、より専門性の高い授業を行ない、表現力を高めます。4年次では、これまで学んできたことを作品に通していきます。
永井裕明氏は東京造形大学グラフィックデザイン専攻領域の教授をつとめるかたわら、株式会社エヌ・ジーのアートディレクターとして活躍しています。さまざまな広告デザインや空間デザインのプロジェクトに関わっており、佐川急便やサントリーのグラフィックデザインやロゴを担当。作品は国内外で高評価を受けており、JAGDA新人賞や東京ADC賞、世界ポスタートリエンナーレトヤマで銀賞を受賞しました。その他にも、東京アートディレクターズクラブや東京タイポディレクターズクラブに所属するなど、精力的に活動しています。
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引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/academics/faculty/profile/?id=513&blng=1
中里和人氏は、写真家としての活動をしながら東京造形大学で教授をつとめています。自然と人が織りなす風景を多数撮影し、これまで何冊もの写真集を出版。東京や沖縄など、全国各地を撮影してまわっているそうです。中里氏は写真をただ飾るのではなく会場の空間ごと飾り付ける「インスタレーション」という技法を使ったワークショップも開催。人とのコミュニケーションを大事にしているので、熱心に撮影技術について教えてくれるでしょう。
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引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/academics/faculty/profile/?id=15&blng=20
東京造形大学准教授の高橋直治氏。「ごくせん」のドラマ演出や「巌流島」の助監督をつとめました。大学在学中から映画を作りはじめ、1991年からNHK番組制作部ドラマ部に所属。1995年に第21回放送文化基金賞・演出脚本賞を受賞。その後は日本テレビ放送網株式会社編成局に勤務し、テレビドラマの演出やプロデューサーとして演出法を学びました。2008年から東京造形大学の特任教授に就任、2012年には准教授になり、今に至ります。
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引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/academics/faculty/profile/?id=406&blng=20
東京造形大学のアニメーション専攻領域で非常勤講師として学生たちと関わっている池田爆発郎氏。研究分野は、短編アニメーションであり、自らイラスト、シナリオ、音楽までを担当。職歴も小説家、イラストレーター、漫画家と豊富です。そのため、現在の肩書は「雑・創作家」。マルチメディアグランプリ「新しい才能の部」で優秀賞を受賞した「PiNMeN」をはじめ、映像作品を制作。現在は森田宏幸氏、保田克史氏とユニットを結成し、短編アニメーションを発表しています。
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引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/academics/faculty/profile/?id=523&blng=4
東京造形大学の絵画専攻領域で教授をつとめている近藤昌美氏。学生たちと積極的に関わり、個展やグループ展を開催するための指導を行なっています。東京藝術大学美術学部油絵科を卒業後に大学院へと進み、芸術修士を取得。その後は、越谷美術学院非常勤講師をはじめ、さまざまな大学・専門学校で非常勤講師として勤務経験を重ねました。2004年4月から、東京造形大学造形学部美術学科助教授に就任。2010年には教授になり、今もなお、多くの学生たちを指導しています。
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引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/academics/faculty/profile/?id=35&blng=10
上原三千代(現代具象彫刻科)、渡辺おさむ(現代美術作家)、犬童一心(映画監督、CMディレクター)、鈴木卓爾(脚本家、俳優、映画監督)、草野マサムネ(ミュージシャン)、貞本義行(アニメーター、漫画家) など
教員免許、学芸員、社会福祉主事、ガス・アーク溶接技能者、インテリアコーディネーター
※室内建築専攻のみ:2級建築士受験資格、1級建築士受験資格(卒業後2年以上の実務が必要)、インテリアプランナー、施工管理技士受験資格、商業施設士受験資格
東京造形大学の卒業生は、商品企画や広報宣伝などを含むデザイナー職として企業へ就職する方がたくさんいます。WEBサイトを製作する(株)カヤックや、ゲーム会社の任天堂(株)などの大手企業に就職する方も少なくありません。他にもアニメーション会社や映像会社などに就職する方も多いです。
デザイン関係の職業に就職する方が多い東京造形大学ですが、国公立学校や大川美術館などで教員・官公庁・団体職員として働いている方もいます。 (株)東芝や、いすゞ自動車(株)などに就職した卒業生もおり、就職先の職種は多種多様です。
引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/campuslife/zokeiten/
「ZOKEI展」と題した卒展を、大学院の修士制作展と同時に開催。敷地内の至る所が展示スペースとなっており、見応えのある展覧会です。卒業作品の展示のほか、教員からの評価が実施され、優秀作品には「ZOKEI賞」が与えられます。
引用元:東京造形大学HP
https://www.zokei.ac.jp/news/2020/11532/
東京造形大学では、例年10月に芸術祭としてCS祭(Creative Spiral Festival)を開催しています。
2020年は東京造形大学で初めてのオンライン開催となり、特設サイト上での作品展示をはじめ、動画サイトを使ったステージや声優のトークショーイベントの配信、オンライン販売を展開。また、一般客が入れないオンラインでの開催でも受験生が東京造形大学の雰囲気に触れられるように、受験生からの質問に応えるQ&Aコンテンツも特設サイト上で開催されました。
2021年も引き続きオンラインで実施され、特設サイト上で楽しめる展示やマーケット、ステージ、イベントなどのコンテンツを用意。また、前年のCS祭にはなかった企画としてバーチャル型校内見学Zokei.View+を開催。東京造形大学を代表するデザイン棟や絵画棟など3つの建物を3Dマップでまわることができ、オンラインでも東京造形大学の雰囲気を楽しめるコンテンツとなっています。
東京造形大学で開催されるのが、「CS祭」。各学部で制作された作品の展示や学生手作りのフードコートなど、在学生だけでなく、受験希望者や近隣住民、企業など幅広い方とコミュニュケーションを図れる場です。CS祭では受験希望者向けの進学相談会も開催しています。
学生が手掛けたさまざまな作品を楽しめるのがCS祭の魅力です。グッズマーケットでは、学生たちが制作したハンドメイドアクセサリーやステッカーを販売。ここでしか買えないレアなアイテムが集まっています。作品展示会場では、学生たちが作成した作品の展示ブースや体験型ブースを用意。
そのほか、学生バンドのライブを鑑賞できます。
東京造形大学の学園祭は大学の雰囲気や授業内容、勉強方法などを確かめるにはピッタリのイベントでしょう。
学園祭では学部だけでなく、各サークルで行なわれているイベントも楽しめます。特に漫画研究部のアニメキャラのコスプレはクオリティがとても高いですね。サークルの雰囲気がみたいならCS祭は参加してみると良いと思います。
https://www.minkou.jp/university/school/review/20261/707/rd_87260/
検定料:30,000円
一般入試 | 募集定員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
デザイン学科 (グラフィックデザイン専攻領域) |
35 | 400 | 391 | 75 | 5.2 |
デザイン学科(写真専攻領域) | 6 | 32 | 30 | 18 | 1.7 |
デザイン学科(映画専攻領域) | 7 | 84 | 84 | 27 | 3.1 |
デザイン学科 (アニメーション専攻領域) |
12 | 98 | 97 | 29 | 3.3 |
デザイン学科 (メディアデザイン専攻領域) |
12 | 113 | 108 | 43 | 2.5 |
デザイン学科(室内建築専攻領域) | 8 | 99 | 95 | 33 | 2.9 |
デザイン学科 (インダストリアルデザイン専攻領域) |
14 | 141 | 141 | 45 | 3.1 |
デザイン学科 (テキスタイルデザイン専攻領域) |
7 | 46 | 46 | 22 | 2.1 |
美術学科(絵画専攻領域) | 40 | 251 | 247 | 59 | 4.2 |
美術学科(彫刻専攻領域) | 7 | 45 | 44 | 28 | 1.6 |
デザイン学科 | 【実技】鉛筆デッサン、平面構成、小論文、構想表現より1科目 【学科】国語・英語・現代社会より2科目 |
---|---|
美術学科(絵画専攻領域) | 実技(デッサン、油彩画) |
美術学科(彫刻専攻領域) | 実技(石膏デッサン、塑造) |
※デザイン学科はセンター試験を利用した方式や推薦入試でも入試があります。詳細は受験ガイド等をご覧ください。
東京都八王子市宇津貫町1556(JR横浜線相原駅よりスクールバスで5分、徒歩15分)
引用元:お茶の水美術学院(https://gakuin.ochabi.ac.jp/gallery/g_oil/3785.html)
ガラスごしに見える方眼用紙の歪みや透き通った色・ツルツルした質感が感じられる鉛筆デッサン画です。
引用元:彩光舎美術研究所(http://www.saikosha.jp/works_category/%E5%85%A5%E8%A9%A6%E5%86%8D%E7%8F%BE%E4%BD%9C%E5%93%81-%E6%B2%B9%E7%B5%B5%E7%A7%91/page/2/)
引用元:彩光舎美術研究所(http://www.saikosha.jp/works_category/%E5%85%A5%E8%A9%A6%E5%86%8D%E7%8F%BE%E4%BD%9C%E5%93%81-%E6%B2%B9%E7%B5%B5%E7%A7%91/page/2/)
配布された複数の素材を机上へ自由に配置する、構成力が問われるデッサン課題が多いようです。それぞれの素材は大きさ・質感・色が異なります。構造をよく理解したうえで、違いを表現できるかどうかが重要です。