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伝統の日本人形や西洋人形、フィギュアなど、さまざまな分野の人形を制作する人形作家の仕事。ここでは、人形作家の仕事内容から年収、向いている人、必要な資格やスキルなど、人形作家になるために知っておくべきことをまとめています。
一口に人形といっても、日本人形に代表される雛人形や博多人形をはじめ、西洋人形、フィギュアまで、さまざまな分野があります。それらの人形を、それぞれの手法と技術によって作り上げるのが、人形作家の仕事です。
節句人形や雛人形の場合は、小さな工房で複数名の職人が、顔・衣装・小物類などそれぞれのパーツにわかれて作業します。
フリーランスの場合では、個展を開いたり、オーダーメイド人形を制作したり、フィギュアなどの原型造形をしたりといった活動も行います。
人形作家の収入に関する情報は少なく、勤務先や作る人形、使う素材によっても収入は変わってきます。
例えば、60cmの人形をレジン樹脂で作る場合の相場は、6〜12万円程度。粘土人形の場合は15〜80万円程度が相場となっているようです。
有名作家のビスクドールの場合で、50〜200万円。人形教室を開いて新人指導を行い、毎月一定の収入を得ている人もいます。
人形の分野にはコレクターも多く、オリジナルの人形を制作し、人形作家として評価が上がれば、販売ルートを確立することで、高い収入も期待できるでしょう。
参考元:職業ガイド|「人形作家・造形師」Asuka Laurentさん職業インタビュー(https://www.shokugyou.net/interview/art/ningyou_sakka_asuka/interview_1.php)
人形作家に限ったことではありませんが、作家として一人前になるには長い年月を要するため、生半可な気持ちでは続けられません。そのため、「人形が心底好き」という気持ちや、「人形を作りたい!」という強い気持ちがある人、「人形作家になりたい」という熱意を持ち続けられる人が、人形作家に向いていると言えるでしょう。
また人形は繊細な作業が求められるため、手先が器用な人や集中力が持続できる人も、人形作家に向いているといえるでしょう。
人形作家を目指すには、美大や専門学校で、彫刻や粘土造形を学んだり、人形作家に弟子入りしたり、独学で学ぶなどの道があります。
日本の伝統的な雛人形などを作る人形作家になるには、工房に就職したり、著名な人形師に弟子入りしたり、現場で直接技術を学びます。
人形作家として一人前になるまでには、10年以上はかかるとされており、下積み時代が長く厳しい世界でもあります。
伝統の人形ではなく、オリジナルの人形作家を目指す場合は、著名な人形作家に弟子入りしたり、カルチャーセンターや人形教室へ通ったりして知識と技術を身につけ、独学でデビューを果たす人もいます。また、人形制作会社などに就職する人もいます。
いずれにしても、人形作家になるためには、美大や専門学校で人形作りの基本となる知識や技術を学び、それぞれの道へ進むのが良いでしょう。
人形作家になるために必須となる資格はなく、学歴も不問です。
ただ人形業界には熟練の作家が多く、造形が上手い人が多いため、その中に食い込んでいくには、美大や専門学校などで、造形力や個性、デッサン力を身につける必要があります。