公開日: |更新日:
美大受験において、私立を中心に多くの大学では実技試験の結果が重視されます。しかし同時に学科試験も行なうため、数学や英語といった一般教科の対策も考えなければいけません。ここでは、美大において学科試験の比重はどの程度を占めるのか解説します。
美大受験を考えている高校1年生です。
美大受験=実技試験と考えていたのですが、いろいろ調べていくうちに、学科試験も行われることを知りました。
絵を描くことは好きなのですが、学科試験で出るような勉強はあまり得意ではありません。しかし美大には進学したいので、受験に合格できるように最低限は勉強にも取組みたいと思います。
美大進学における学科試験のレベルがどのくらいのものであるのかを教えていただきたいです。
学科にもよりますが、美大受験の要はデッサン画をはじめとした実技試験の結果です。しかし、学科試験の結果が全く関与しないかというとそうではありません。学科の点数が高ければ高いほど合格に近づけるのは美大以外の一般の学科と同じです。
それぞれの美大で採点基準が異なるので一概に言うことはできませんが、全体的に実技試験の結果が重要視される傾向にあることは間違いありません。美大受験生の多くがセンター3~4割の点数を取るため、5・6割取れる場合は、受験がより有利になるでしょう。また4割に満たない場合、「足切り」となって合格できない大学も。実技一本に絞らず、不安があれば学科の対策も進めましょう。
2次判定にセンター試験の結果を用いる美大では、国語と英語の試験を必須としているところが多いため、最低でもこの2科目は対策が必要です。国立大学ではさらに数学や理科、公民、地歴から1科目選択する場合があります。志望校に応じて対策すべき科目や数が変わるので、まずは検討している美大のセンター試験について確認してみてください。
また学科試験はセンター試験だけで良いところもあれば、大学が独自に出題する学科試験が必要な場合も。その点もしっかりと確認して準備に取りかかりましょう。
美術学科の偏差値は60。センターでは最低でも6割必要だと言われています。最重要視されるのが実技の結果ですが、最終的な足切りとしてセンター試験の学科試験4割程度と線引きされているようです。
一般試験における実技と学科の配点は300:200と言われています。(センター試験利用の場合は200:200のようです) ただし実技試験と学科試験ともに、各科目に関して最低点が決められており、1つでも最低点を下回ってしまうと不合格になってしまうようです。
基本的には多摩美術大学と似たような配点基準のようです。ただし、1つでも配点基準が最低点を下回ると不合格ということではないようなので、実技試験で少し失敗してしまっても学科試験でカバーできます。
美大受験合格に関しては実技試験重視の流れは変わりませんが、学科試験も無視はできません。
すべての美大に当てはまるわけではありませんが、特定の美大に決められていない場合にはまずはセンター試験で7割、実技試験で8割とることを目標に取り組んでみるのが良いでしょう。