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将来、画家を目指している高校1年生です。しかし親や友人などからは「画家として食べていける人なんてほんの一握り」「絵の収入だけで暮らすのは無理」と言われてるばかり…。正直、絵だけで食べていけるのか不安しかありません。でも、夢を諦めたくないという気持ちも強く、親や友人の言葉を思い出しては悶々としています。
実際に画家として生計を立てている方は、どのように収入を得ているのでしょうか。また、どれくらいの収入があるのでしょう。やはり副業をしながら画家をしている方が多いのでしょうか?
参考にしたり、周囲に納得してもらうための材料にしたいので、画家の収入源にはどのようなものがあるのかを知りたいです!
「画家」以外に「絵を描く職業」として、イラストレーターやアニメーター、デザイナーなど様々な職業があります。いずれも会社などの組織に雇用されるか、フリーランスとして活動しています。
一方「画家」という仕事は、どこにも雇用されることなく、描いた絵を売って初めて収入が得られます。描いた絵を売ったり、依頼されて描いたりと収入を得る方法はさまざまであり、絵の値段もピンからキリまで。どのくらい稼げるかと一口に言えない職業でもあります。
例えば、知名度や実績のある画家の絵は、1枚数千万円の値段がつく場合もありますが、無名の画家が描いた絵は、1週間かけて描いたとしても1枚2万円程度という人は大勢います。
親御さんやご友人は、その辺りのことをご存知で心配されているのかもしれません。
ただ、「画家では食べていけない」とも一概に言えません。画家として収入を得るにはいろいろな方法があります。以下で詳しくご紹介します。
画家として最もスタンダードな収入源は、個展を開くことです。
ただ、人気の画廊は数年先まで予約が埋まっていることが多く、会場費も高く、1週間で10万円以上かかります。中には1日8万円というところも。そのほか、宣伝広告費や交通費、宿泊代などの経費もかかります。さらに、ほとんどの画廊では、売り上げから手数料を差し引かれます。はじめのうちは、画廊で個展を開いても赤字になることがほとんどです。しかし縁やファンを得るには、効果的な方法と言えます。
画廊以外にも個展を開ける場所はたくさんあります。例えば、百貨店のイベントなどで個展を開く方法。百貨店が主催するイベントなので、宣伝から販売、売り上げ計算まで、全て百貨店側が対応してくれます。売り上げの3割程度は支払う必要がありますが、手間が減る分、絵を描くことに集中できる方法でしょう。
コンペに絵を出品し、賞を獲得することで人脈が広がり、仕事をもらえるチャンスが生まれることも。ただ高額賞金の出る人気の賞では、応募者数も多くなるため、賞を取ること自体難しくなります。募集作品も30号以上などの大きな作品が求められるので、時間がかかる上、画材費や出品料もかかります。
コンペにはそれぞれ特色があるため、自分の絵のタイプに合うコンペを、選んで応募することがポイントです。
画家としての収入源という観点からは少しズレるかもしれませんが、絵で生計を立てたいと考える人が目指す職業の一つとして、美術教師・講師があげられます。学校側に雇用されて給与をもらうという形です。ただこの場合、教師が本業で、画家が副業というイメージを持たれることが多いでしょう。
普段は美術教師として生徒に絵を教え、休日に絵を描いたり個展を開いたりなどの画家活動を行って、収入を得るというスタイルで「画家」として活動します。
コンペでたくさんの賞をとったり、海外で画家として活躍したり、など画家としてそれなりの実績があれば、個人で美術教室を開き、収入源とすることも可能です。場所代を抑えたいなら、自宅を開放して教室を開くという手もあります。
路上で絵や商品を売るバスキングの一つで、海外では一般的に行われている絵の販売方法です。海外の画家の中には、ライブペイントだけで生計を立てている人もいます。
美術教師の他に絵に関わる仕事といえば、学芸員や画廊、画材店の販売員などがあげられます。またジャンルは違いますが、アニメーターや漫画家のアシスタントの仕事を収入源とする人もいます。
ネットを活用して絵を販売し、収入源とすることも可能です。絵だけでなく、自分の絵を入れたグッズを作成し、販売している人もいます。
上記で紹介した収入源の他にも、画家として収入を得る方法はたくさんあります。
画家として活躍するには、基礎を身につけることが欠かせません。画家への一歩として、美大を目指すのも一つの方法です。
美大では就職サポートも整っているところがほとんどなので、絵に関わる仕事を目指す人ならぜひチャレンジしたいもの。
探求したい分野を学べる美大へ進学できるように、指導力に定評のある美術予備校で、画家になるための基礎を磨きましょう!