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大学のパンフレットやオープンキャンパスでは分からない、美大生のリアルなキャンパスライフや美大受験について知りたい受験生におすすめの書籍を紹介します。
2020年のマンガ大賞をはじめとした数々の賞を受賞し、アニメ化も果たした話題作。芸術とは縁のなかった世渡り上手のヤンキーが主人公となり、1枚の絵をきっかけに国内最難関とされる東京藝術大学への現役合格を目指すアート系スポ根物語です。
美大受験や予備校での様子が垣間見れ、受験や才能という壁にぶつかって苦悩しながらも「自分の好きなこと」「やりたいこと」を追い求める登場人物たちの姿に、きっと自分自身を重ねてしまうはず。読後に胸が苦しくなったときは、表紙カバー下に描かれている4コマで1息つくのがおすすめです。
夫と死別した65歳の女性が美大に入学し、映画づくりを志す異色のストーリー作品。もともとSNSでの評価が高かった作品ですが、このマンガがすごい!2022 オンナ編の1位を受賞したことから、ますます話題となりそうな一作です。
物語は、主人公のうみ子が数十年ぶりに映画館を訪れたことがはじまり。そこで映画専攻の美大生・海(カイ)と出会い、交流を深めていくなかで自分も映画を作りたい、と美大へと入学。主人公がシニア世代ということもあって10代の現役受験生は自身を重ねにくいかもしれませんが、年齢を諦める言い訳にせず、やりたいことの情熱に突き動かされていく主人公の姿に感じるところがきっとあるはず。
受験に行き詰まり、色々と理由や言い訳をつけて諦める道を探しはじめたときに、読んでほしい作品です。
2019年5月12日に同人誌作品として発表され、現在は電子書籍のレンタルサイト「Renta!」で販売されている作品です。
主人公は、高校で唯一美大入学を目指しているオタク女子の佳子。ある日、同じ高校でギャルの九鬼雅も美大をいきなり志望し、佳子の通っている美術予備校にも通いだしたことで一緒に美大受験を目指す物語となっています。美大受験あるあるが作中に散りばめられており、美大受験や予備校での授業がどんなものか知りたい人におすすめです。
作者の宮部サチさんのTwitterでも、冒頭部分の試し読みができます。
「美大や芸大に通っている人は、やっぱり変わっている人が多い?」
そんな疑問に答えてくれそうな本作は、東京藝術大学の現役生やOB・OGにインタビューしながら、入学しないと分からなかった藝大生のカオスとも言える言動や生活ぶりを紹介してくれる非公式のガイドブック。ブラジャー・ウーマンやペンギンの一本釣りといったパワーワードが多数飛び出す本作を読んで、「やっぱり東京藝大に入学したい!」と思えるかどうかも、狭き門をくぐれるかどうかの条件になるかもしれません。
「最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常―」が藝大生の型破りな日常を面白おかしく伝える作品だとしたら、今作は武蔵野美術大学に通う27名のムサビ学生が美大でのリアルな日常をブログ形式でつづった作品となっています。
4月~3月までの1年間が学生視点ならではの等身大かつリアルな感情でつづられており、課題提出や就職活動、卒業制作など、入学したらどんな美大ライフが待っているのか知りたい受験生におすすめ。ムサビ日記というタイトルではあるものの、ムサビ以外の美大を志望している受験生でも参考になる1冊です。
武蔵野美術大学出身で、現在はイラストレーター・コラムニストとして活躍されているヨシムラヒロム氏が美大生の実態を描いた作品。
美大生のあるあるが楽しく描かれているだけでなく、美大生ならではの苦悩や卒業後の厳しい就職事情なども垣間見れ、美大を目指すなら一読の価値ありです。