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美術館や博物館などの施設で、資料の収集や保管、展示の企画、来館者の案内などを行うキュレーター。ここでは、キュレーターになるために必要な資格や、キュレーターの仕事内容、年収などについてご紹介します。
日本の場合、キュレーターとは「学芸員」を指します。美術館などに在籍するキュレーターを「学芸員」と呼び、フリーランスのキュレーターを「キュレーター」と区別して呼ぶこともあります。
キュレーターの仕事は、美術や動植物、科学などの文化施設内に保管する、資料などを集めて研究し、分類・保管、展示、案内などを行います。キュレーターの仕事をこなすには、博物館で扱う分野についての専門知識や、幅広い教養を身につける必要があります。
キュレーターは、博物館に関連する施設に勤務します。業務上は高い専門性が求められるものの、給料は決して高いとはいえないのが現状です。キュレーターの平均年収は、約250〜400万円。公立博物館などに所属できれば、公務員として扱われるため収入も安定します。しかし、狭き門のため競争率はとても高いです。そのため、非正規雇用で働くキュレーターが多くなっています。
キュレーターには、勉強や研究が好きな人が多く、研究者の側面もあります。そのため、自ら学ぶ意欲のある人、勉強熱心な人は、キュレーターに向いているといえます。
また、施設に来館するお客さんからの質問に、即座に答えられる深い知識を持っている必要があるため、探究心は欠かせません。もちろん、美術館や博物館、動物園などが大好きな人も、仕事に情熱が持てるという点で、向いているといえるでしょう。
キュレーターになるには、「学芸員」の資格が必要です。学芸員の資格を取得するには、大学で必要科目を履修するほか、いくつかの方法がありますが、大学で学んで単位を取得するのが一番スムーズです。
キュレーターの道に進むには、学芸員の資格を取得できる大学に進学するのが、最も近道といえます。学芸員の資格を取得できる大学は、東京芸術大学や金沢美術工芸大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学などのほか、全国に約300校存在します。
ただし、人気の博物館では、就職試験の競争率もかなり高くなります。若干名の募集に対して、数百人もの応募が殺到することもあるため、大学在学中にどのような勉強をしたかがポイントになります。そのため、有名な博物館を目指す人ほど、東京芸術大学や多摩美術大学など、レベルの高い大学で専門知識を深めることが大切です。