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21世紀の美術、現代美術・現代アートとは

現代美術・現代アートとは

歴史において「現在」を含むひとつの時代を表す言葉「現代」を冠した用語です。美術史では、第二次世界大戦後、つまり20世紀後半から21世紀までに生まれた美術を現代美術や現代アートとしています。

美術の本質を新鮮な目でとらえ、新しい方法で作品づくりに取り組んでいるものが多く、古典的でないアートはすべて現代美術・現代アートに分類されると言って良いでしょう。

近代美術との違い

現代美術と区別するために、19世紀以前の美術や絵画「近代美術」と呼ばれます。

19世紀までの芸術(近代美術)は、教会や裕福なパトロンなどの支持によって制作されてきたため、宗教や政治を目的に制作されることがほとんどでした。

それに対して現代美術は、自由なテーマやコンセプトで芸術家自身の経験や視点に基づいて自由に表現されていて、画材や制作方法なども多種多様です。

ただ、表現の領域が幅広いため、それが芸術かそうでないかという区別も容易ではありません。現代における「芸術」や「アート」とは、作品を見る側、つまり鑑賞者の中で作品が完成することであるという考えに基づいています。

作品を目にし、ふれたときに芸術であると感じたなら、それは自分にとっての現代美術と言えるのです。

現代美術の代表アーティスト

マルセル・デュシャン

これまでの「目で見て捉えるアート」ではなく、「思考を生み出すアート」を提唱し、これまでの常識を打ち破りました。「鑑賞者の思考の中で創造が行われることで作品が完成する」という考えを広めたことから、現代美術・現代アートの父と言われています。

ジャン・ミシェル・バスキア

さまざまなものを対象に、アートで社会批判を行ったアーティストとして知られています。彼の作品「untitled」は、ZOZOTOWNの社長であった前澤氏が123億円で落札したことから日本でも有名になりました。

ドナルド・ジャッド

物体そのものが芸術として成立するのか、物質の持つ本質を追求したアーティストで、「スペシフィック・オブジェクト」という概念を打ち出しました。美術家たちを支援する「シナティ財団」の設立や環境保護活動など、社会貢献にも積極的にかかわっています。

バンクシー

社会への批判を世界各地の壁や路地などにゲリラ的に描く作風で、正体が知られていない覆面アーティストとしても有名です。2006年に制作された「風船と少女」は、オークションで落札された直後、額から滑り落ちてシュレッダーにかけられた様子が世界的なニュースになりました。

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