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メディアで取り上げられることも多い、生け花に関するプロフェッショナル。ここでは、華道家の仕事内容から、年収、向いている人、スキル、学校選びなどについてご紹介します。
近年では「フラワーアーティスト」や「生け花作家」といった呼ばれ方もされる華道家。教養系や趣味系の番組に加え、バラエティー番組などでも目にする機会がありますね。もちろん生け花に関する専門家であるというのは言わずもがなですが、具体的にどのような仕事をしているのかまでは、ご存知ない方もいらっしゃることでしょう。
トップクラスの華道家は、芸術家として展覧会などを開催。また自ら華道教室を持ち、師範として生徒を教えるといった活動を行います。また自ら教室を運営していないまでも、カルチャースクールや専門学校などで講師を務めるという場合もあります。
またホテルや旅館、料亭、結婚式場、公共施設などから依頼をうけ、それらの玄関やロビーなどに花を飾り、訪れる方々の目を楽しませるというのも、華道家の仕事の特徴といえるでしょう。
ひと口に華道家と言っても、様々な活動の仕方があり、一概にどれ位の収入を得られるのかは、言い切ることができません。例えば、華道教室や生け花の専門学校、ブライダル会社や生花関連の会社に正社員として勤務している場合は、一般的なサラリーマンと同程度の収入を得られる傾向にあります。
一方で、非常勤講師やフリーランスといった場合には、時給や日給となる場合が多く、稼働した分だけ収入を得るという方式。また自身で華道教室を運営している場合は、生徒さんによる月謝が収入源となり、当然数が多いほど高収入になります。
そして先に触れたような、テレビ番組などでも目にする高名な華道家となれば、年収数千万あるいは億単位ということもあるようですが、そこまでになれるのは、ごく僅かというのが現実です。
花が好きであることが大前提となります。その上で、草や樹木など植物全般や陶器に関する知識、さらには日本の伝統文化にも通じていると、なおよいと言えるでしょう。
加えて、何かしらのモノづくりに携わっており、自分でひとつのものを創り上げていくことに喜びを感じるというのも重要な素質。手先が器用、手を動かすのが好きという点も大切なポイントとなります。
華道には流派というものがあり、その数は実に30以上とも言われています。プロの華道家として活動していくためには、そうした流派の門下生となり、5~10年ほど修行を重ねて技術や所作、作法、知識を身につけ、師範の免許を取得することが王道と言えます。
方法としては、いずれかの流派の華道教室の門を叩くということになりますが、流派によっては華道を学べる専門学校で師範免許を取得できるという場合もあります。華道教室よりも短期間で師範を目指せるという場合もありますので、留意しておくとよいでしょう。
華道家になるにはいずれかの流派の門下生となって経験や技能を身に着け、師範として活動できる免状を得ることが必要となります。流派によって異なりますが、初級、中級、上級といった具合にステップアップしていき、師範となるというのが一般的です。
また厳密には華道家の資格ではありませんが、「フラワーデザイナー」や「フラワー装飾技能士」、「色彩検定」などの資格を取得しておくと、華道家としての活動の幅を広げるのに役立つでしょう。